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如何ともしがたい何か

便所の壁に殴り書き

岡田斗司夫「いつまでもデブと思うなよ」(新潮新書)

 別に太っていないので、やせる必要もないけど読んでみた。なかなか面白かった。というか、一度に「デブ」という単語をこれほど読んだ経験はないほど、「デブ」という熟語が頻出してくる。まあそれはどうでもいい。
 何というかその、岡田氏はダイエットすることができて、ホントに嬉しかったんだなあと心から感じさせる内容になっている。ぜひ、眠田直に漫画化してほしい。
 内容は今更ここで詳しく書いても蛇足だと思うが、平たく言うと「現代は見た目の時代。デブは損。やせよう。ものぐさなあなたにはレコーディング・ダイエットがおすすめ」という趣旨となっている。
 本の前半では、自分が「デブ」から脱却したことから気がついた「日本は見た目社会」という主張や、キャラクター論が長々と書かれているが、これ自体は本論の飾りに過ぎないだろう。個人的には面白く読めたが、おそらく「何それ」と思う人も多いのではないだろうか。
 本筋は、すでに巷間に広まっている「レコーディング・ダイエット」だ。これも今更説明の必要もないと思う。食べたものをすべてメモ帳に記録するというだけのダイエット法だ。
 本の中でも書かれていることだが、この「すべて記録する」という行為に重要な意味がある。この本ではテーマが減量だったわけだが、これはあらゆるテーマに活用できる。
 というのも、われわれは何か問題があって悩むとする。例えば時間がない。お金がない。いろいろ問題はある。しかし、その事実に直面して悩んでいるものの、実は現状の把握がほとんどできていない場合が多い。時間がないという人は、スケジュール管理がなってないことが多い。お金がないという人で、家計簿を付けている人はおそらくいない。
 すべてを記録することで、現状を可視化することによって、今自分が置かれている状況を客観的に把握することができる。すると、自然と自分がどうするべきなのか。目標に向かってどうするべきかが見えてくる。冷静に考えてみれば、ものすごくあたりまえのことなのだが、できていないのがわれわれなのだろう。
 小さい手帳を買って、マメに自分の行動を記録する。分かっていたようで、分かっていなかった自分の生態が見えてくる。そこで初めて、自分の取るべき対策が見えてくる。そのきっかけとして面白い本だと思う。さすがの岡田氏。そのあたりはちゃんと簡単に読ませてくれる。参考にしたい。

いつまでもデブと思うなよ (新潮新書)

いつまでもデブと思うなよ (新潮新書)