如何ともしがたい何か

便所の壁に殴り書き

純粋だったインターネットを取り戻せ

インターネットってこんなだったっけ?

 パクリだけでできあがったキュレーション(笑)サイトの林立は、Google検索の品質すらも落としてしまったということが分かってきた。悪質サイトの数々がSEOと称してゴミを検索結果に流すようになったためだ。実に残念なことであり、頭にくることである。DeNAをはじめとする悪質な企業が、自分たちの収益を最大化させるためにゴミを大量生産しインターネット上に垂れ流し、その結果、インターネット全体の質が落ちてしまった。我々はネットに流れてくる情報の何を、どれを信じればいいのか。結局、手軽に活用できるインターネットなのに高度なリテラシーが要求されるようになってしまった。

 あれ? インターネットって、こんながちがちな殺伐としたどーしょうもない空間だったっけ? もっと自由で便利で、広大で何かものすごい可能性を感じさせる空間だったような気がするのだが……。

金儲けの風潮がおかしくした

 いつのころからか、インターネットでサイトを作ることが「お小遣い稼ぎ」みたいな風潮が出てきた。「あなたもブログでお小遣い稼ぎ!」みたいな甘い文句があちこちで見られるようになってきた時があった。あれはいつごろだったろうか。広告収入がクローズアップされてきたころだ。あとはアフィリエイトってやつ。

 別に金儲けが悪いことではないし、インターネットでサイトをちまちまつくって、それがお金を生み出すようになるというのは素晴らしいことだろうと思う。だけど、それが明らかに度を超してしまった瞬間があったはずだ。そしていま、その越えてならない線をずいぶんとオーバーランしてしまっていないか。
 
 DeNAのパクリサイト問題界隈を注視すると、明らかに金儲けだけが目的であり、コンテンツの中身をハナから気にしていなかったことが分かる。コンテンツの量だけがモノをいう時代に突入しており、質は二の次になっていたのだ。

コンテンツのファストフード化

 ここには「アクセス数」だけが目的になっているという背景があるはずだ。

 アクセス数を稼ぐためには手段を選ばない。それこそGoogleを騙してでも検索上位に食い込む。そしてアクセスを引っ張ってくる。そこにあるコンテンツは内容の精査もしてない裏付けのない記事。そもそもそれがパクリ改変だという体たらく。

 アクセス数を稼げれば、コンテンツの内容なんてどうでもいい。何というか、ファストフード化しているのだなぁ、情報ってものが。

 文字をベースにしたコンテンツだけでない。youtubeを見ても他人の素材を勝手に持ってきて、広告収入に結びつけようというあからさまな連中が多い。自分で動画を作っているユーチューバー(笑)のほうがまだなんぼもマシというやつだ。

 猫も杓子もインターネットで金儲け。何なんだろうこれは。この裏には何があるのだろう。

 これもいつのころからか、インターネットで副業をやろうという風潮がちらほら出てきた。観測をしている範囲でも、いわゆる情報商材(笑)でこういうのがまだ流れてくる。「秒速で1億円稼ぐ男」という恥ずかしいことこの上ない肩書きを持つあのあんちゃんとか、そういう。

 なんだ、みんな普通に働いて稼ぐのいやなのか?

 そして、今度は大企業がこぞって他人のコンテンツを使って儲けようと動き出してきた。結果はご存じの通り、一斉に火消しに走っているという体たらく。

純粋だったインターネットを取り戻せ

 インターネットの世界はもっと純粋だったはずだ。そして、純粋でなければいけない。もちろん、怪しげなアンダーグラウンドなサイトだってたくさんあるし、相変わらずゴミを垂れ流すサイトだってある。このブログみたいにな。

 でも、おおっぴらに大企業がお金稼ぎを前面に出すと、便利なインターネットというサービスの精度が狂う。そして、品質が下がる。だってアクセス数しか気にしてないんだもん。コンテンツの中身なんてそりゃどうでもいいってなる。

 ではどうすればいいのか。ゴミを垂れ流す公害企業の自浄作用に期待もしたいところだが、あいつらは信用できない。ならば自衛しかない。我々は嗅覚を鋭くして、そういったゴミからは距離を取る戦術をとるしかない。意識してゴミコンテンツには近寄らない、アクセス数を与えないという心がけでネットを使っていかないといけない。

 純粋だったインターネットの世界を取り戻さないといけない。カネにまみれた世界に、本当に有益な情報なんて流れてこない。そんな情報は別へと逃げてしまう。それは本来あるべきネットの姿ではない。

 まあアフィリエイトのリンク張ってる時点でおれも他人の悪口を言えないけどな。