如何ともしがたい何か

便所の壁に殴り書き

おっさん作の「新社会人の君たちへ」警報発令中

 もうすぐ4月1日。新しい年度が始まる。特に新社会人として新しい世界へと歩き始める学生諸君は、希望と不安が入り組む複雑な心境にあることであろう。

 そんな君たちに対して、巷のおっさんたちは現実社会だけでなくネットでもお説教を始めるのだ。だいたいこの季節になると、SNSやブログで「新社会人の君たちへ」的な題名を付けて、酒場でやれよとしか言いようがない説教をオブラードに包んだ形でまとめた記事を書いてぶつけてくるおっさんが散見される。リクルートスーツで出社する姿を見るとどうのこうのという書き出しで始まるアレだ。いかにも自分は新社会人の若者たちへの理解が深いふり、いかにも応援をしているみたいなふりをして、もっともらしい記事を書いて悦に入っている姿を見ると頭痛がしてくる。才能も思慮もないくせに、伊集院静気取りもたいがいにしろと。

 若い新社会人諸君はぜひ、こういうおっさんたちの記事を無視してほしい。ネットの世界でまで、何の取り柄もないおっさんたちの相手をする必要はないし、調子に乗せるとろくなこともない。どうせこういう記事に「いいね」つけたりブックマークしたりするのは、同類のおっさんたちだ。同類で集まって自慰にふけっているだけなのだ。ぜひ無視してほしい。かわいそうな人種なのだ。そっとしておいてあげよう。

 だいたいだ、こういうたぐいの記事は、ただただ君たちよりも上位に立ちたいという醜い感情の亜種だと思ってかまわない。自分たちは経験豊富だからそこからアドバイスしてるんだよという善意に見えるが、その根底にあるのはただの説教根性でしかない。そもそもそんな記事を書こうとおもうこと自体が相当イタい。お前は何様なんだよと思わないか? こういう記事を書いて悦には入ることでしか自信の存在価値が見つからないのだ。そっとしておいてあげようではないか。

 内容も内容で、酒場の説教でしかないようなものばかりだ。どうせそんな奴らの経験なんて、会社の中だけの小さい世界で完結しているちっぽけなものだ。しかし、彼らはそのちっぽけな世界観を披瀝することで悦に入ってるのだ。残念でしかたない。そんな記事を読む時間があれば、古典と言われるような本を読んだり、映画を観たりしたほうがよっぽど人生の糧になるというものだ。