如何ともしがたい何か

便所の壁に殴り書き

お陰様で無事に引っ越しが終わるなど

 部屋に積み上がった段ボール箱の山を見て、いつも引っ越しをするたびに「なんでおれってこんなにモノを抱え込んでるのかな……」と嫌気がさす。

 前回にも少し触れたが、モノを所有するということで精神的負担を受けてしまうクチなのだ。普通ならばモノを持つということで精神的な充足を得るのが一般的な人なのだろうが、自分はそれとは逆であったりするのだ。

 とはいえ、捨てようにも捨てられない。いや、これでもけっこう捨てたほうなのだがまだまだ段ボール箱の山に得も言われぬ不安感を覚えてならない。

 囲まれるモノの山から感じる威圧感。それらを管理しなければならないという義務感。捨てたくても捨てられない優柔不断な自分への嫌悪感。果たしてどれが自分を不安にさせているのだろう。