如何ともしがたい何か

便所の壁に殴り書き

声のデカい世間知らずが社会をだめにするという話

 意識高い系の連中が言う「○○という仕事は要らない」「○○という習慣はいらない」といった言説は、言うまでもなく信じる必要は無いし、そもそも耳を貸す必要もない。

 そういった連中は、ここでいう○○が無くても問題が無い、極めて狭い世界でしか生きていないからだ。つまり、視野が狭い世間知らずということ。また、間接的に○○の恩恵を受けているのにもかかわらず、直接接するものやことしか見えない近視眼的なので、○○は要らないと合点して調子に乗ったことを言う。思慮の足りない世間知らずということ。

 こういう世間知らずほど声が大きくて、それを信じる小物も多いので、世の中は面倒くさい。

 世の中の仕組みが単純でないことは、自分の周囲をちょっと見回すだけでも分かるはずだ。いかに自分の生活が、見えない多くの人たちの奮闘によってもたらされているか。ちゃんとした社会人ならば、ちょっと考えれば分かるはず。

 しかし、世の中、そういうところまで考えが及ばないくせして自分は特別優れていると勘違いしてしまう連中が多くて本当にあきれる。人知れず、褒められることなく、ただ目の前の仕事をこなしていく無名の人たちこそが社会を支えているのであって、声のデカい連中はそれにフリーライドしているだけなのだ。フリーライダーばかりの社会になったら、一番損害をこうむるのはそいつらフリーライダーの連中なのだが、まあそこまで理解できる頭の持ち主ではなかろう。