如何ともしがたい何か

便所の壁に殴り書き

忖度ばかりの組織で働いている

 個人的な話だが、自分の働いている会社が忖度ばかりの組織で困っている。「忖度」といえば一時は流行語みたいな扱いをされ、方々で批判をされたものだ。が、自分が置かれている忖度ワンダーランドで生きていると、裏側や現場の人々の思いが手に取るように分かる。そして、つらい。

 忖度の根源にある有力者の言動なんて実はどうでもいい。きっとその有力者だったら「こう言うだろう」みたいなものを周辺が勝手に考えて、それにそって全てが決まっていく。すべてが内部の空気でつくられた想像の産物でしかない。それですべてが動いていく。合理性のない虚像だけで組織が動いていくという流れの中にいるこの違和感。うまく表現できないが、日本という国にいながら、何か別の国にいるかのような感覚。ニュースやらで見聞きする世間の姿とはほど遠い、前近代的な空気が漂う空間で過ごしていると、やはり白昼夢のように何か別世界にいるかのような気がしてならない。

 忖度するという行為が不必要とは言わないが、毎日毎日どこにでもこういう空気が漂う組織が、果たしてこれから生き残れるのだろうかといつも考えている。すさまじいスピードで社会が変わりゆくなかで、業界を問わず内部の空気で行き先を決めるような組織が生き残れるのだろうか。そもそも、そんな組織が今の社会に受け入れられるのだろうか。

 結論を言えば、近い将来無くなってしまう会社なのだろう。少なくとも、今から気が付いて方向転換をしたとしてももう間に合わないはずなのだ。まあまあ何と言うか、再就職の準備くらいはしておかなければいけないのだろうなと思う毎日である。