如何ともしがたい何か

便所の壁に殴り書き

2009-01-01から1年間の記事一覧

森鴎外「山椒大夫・高瀬舟」(岩波文庫)

山椒大夫・高瀬舟 他四編 (岩波文庫 緑 5-7)作者:森 鴎外岩波書店Amazon 全6篇が収めされているいわば短編集だが、やはり一番心を動かされたのは表題にある2篇だろうか。短い作品ながらも、心を動かされる。むしろ、短いからこそ、徹底して無駄を削ぎ落し…

ブラトン「ソクラテスの弁明・クリトン」(岩波文庫)

ソクラテスの弁明 クリトン (岩波文庫)作者:プラトン,久保 勉岩波書店Amazon 内容は今更ここで説明するのも野暮な話なので、感想だけを書いていきたい。 実はこの本、たぶん高校生くらいだったと思うが一度手を出している。しかし、結局読み通せなかった。算…

寄る年波には抗えず

仕事が忙しかったという言い訳で、しばらくブログを更新していなかった理由の明言を避ける。というか、本当に忙しかった。 だいたい日付が変わるくらいまでばたばたする日が多い。仕事柄、ほかの職種で働く人が「おつかれさま~」といって職場を出るあたりの…

岡田斗司夫「いつまでもデブと思うなよ」(新潮新書)

別に太っていないので、やせる必要もないけど読んでみた。なかなか面白かった。というか、一度に「デブ」という単語をこれほど読んだ経験はないほど、「デブ」という熟語が頻出してくる。まあそれはどうでもいい。 何というかその、岡田氏はダイエットするこ…

稲垣太郎「フリーペーパーの衝撃」(集英社新書)

国内外のフリーペーパーを取材し、その紹介を通してフリーペーパーの特色を浮かび上がらせ、将来性や今後の可能性について探っている。著者は元々新聞記者だったということもあり、詳しく取材されているのが分かる。面白い。 国内のフリーペーパーの特色とし…

宮元健次「神社の系譜 なぜそこにあるのか」(光文社新書)

なんだかいろいろと残念な本だった。 神田神社や大神神社、鹿島神宮に出雲大社、そして明治神宮や靖国神社まで、さまざまな神社について、「自然暦」という視点でそこにその神社がある理由を論じながら、かつてその神社を建てた人たちの思想に迫るという内容…

「あとで読む」はあとで読まないと思う

とても便利なサービスでありながら、うまく使いこなさないと振り回されるだけというサービスにソーシャル・ブックマークがあると思う。個人的には「便利だな~」なんて思っていながら、実はまず使っていない。理由としては、ブックマークが溜まっていくだけ…

竹光誠「日本人なら知っておきたい神道」(KAWADE夢新書)

日本古代史などを専門とする明治学院大教授が、題名にある通り「神道」について、細かくいろいろと教えてくれる本。面白い。 日本人の血の中に意識しようがしまいが流れている「神」という存在について、まずは太古の日本人が自分たちを超越する自然について…

越智道雄・町山智浩「オバマ・ショック」(集英社新書)

英語圏の比較文化研究者の越智氏と、映画評論家でコラムニストの町山氏との共著。オバマ大統領の誕生を中心にすえて、オバマが大統領に就くまでにいたる、アメリカ社会の変遷について、対談形式で考察している。といっても難しい内容ではない。 実際にアメリ…

ウィキペディアを敬遠する理由

仕事をする上で、もはやインターネットなしでの業務遂行は想像できない。すごーーくお世話になっている。しかし、一方でいくつか自分に課しているルールというものがある。そのうちの1つは、仕事ではウィキペディアを使わないということだ。 理由は実に簡単…